北川太一 36回目の優出で待望の初優勝! 「ミッドナイトボートレースBOATBoyカップ」は5日に優勝戦が行われた。1号艇の原田才一郎がフライングに散る波乱。2号艇の北川太一(32歳=佐賀)が3カドからコンマ02の気合いのスタートを決めて優勝を飾った。2012年にデビューし、これまでの優出数36回の苦労人が、ついにシリーズの頂点に立った。================================ 進入は14/2356。 全員が鬼気迫る踏み込みだった。スリット通過後、1号艇の地元の原田が艇を伸ばして1マークをイン先マイ決めた。だが、無念のフライングコール。3コースからマクリ差しで切り込んだ2号艇の北川がこれで先頭へ。主導権を掴み、後ろから猛追してきた3号艇の上條嘉嗣を抑えながら周回を重ね、歓喜のゴールラインに飛び込んだ。 2着に上條、3着には5号艇のルーキー・田中駿兵で決着。 「やっと優勝ができて、ホッとしました。よかったです。コースは3カドしかないと思っていました。舟足はちょっと調整が合ってなかったです。(フライング艇があり、恵まれという形だったので)次は自力で優勝したいですね。」 レース後、ウィナーは丁寧にゆっくりと喜びの言葉を並べた。佐賀や長崎などの選手から「初優勝おめでとう」と声をかけられると、笑顔を見せた。 初日1走目で6号艇で6コースから鮮烈なマクリ差しを突き刺し、白星発進。その後も安定した着取りを見せて予選は3位通過だった。準優の1枠もしっかり勝ってファイナル入りしてきていた。若松水面は前回戦(2月)も優出実績。もういつ優勝してもおかしくはない力は付けていた32歳。2012年5月にプロデビューし、これまでの優出は36回まで積み重なっていた。初Vへチャレンジしてチャレンジして…。跳ね返されて。なかなか開かないその重い扉にうんざりすることもあっただろうが、それでも腐らなかった。佐賀支部には才能強めのド派手な選手も多い。まぶしさの陰でコツコツと歩んできた。それが北川だった。2025年11月5日。この日、ようやく勝利の女神が微笑んでくれた。 「いただいた優勝トロフィーは重かったです。これからも努力していきます。応援よろしくお願いします」 次走は桐生ナイター、徳山モーニングに出場予定。次の優勝を目指し、全力を注ぐ。