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ボートレース若松 優勝選手一覧

ボートレース若松優勝選手

優勝選手リスト

(令和5年5月9日)

ニュージェネの流れ止めた! ベテラン大澤普司V


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 1〜3枠の若手が注目を集めた一戦だったが、勝ったのはあごヒゲが渋い上州のベテランだった。若松ボートの「シャボン玉石けん杯争奪第1回春の選抜大会!!」が23日に最終日を迎え、12Rで優勝戦が行われた。1、2コースの1号艇と4号艇が1マークを先に回ったがフライング失格。5コースからスピード光るマクリ差しでF艇のすぐ後ろにつけた大澤普司(40歳=群馬)が先頭に立ち独走ゴール。今年初Vを飾った。決まり手こそ恵まれだが、多くの観衆はこの男の自力ある走りっぷりに拍手を送った。

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 罰を受けてレースに戻ってきた男に、今度は勝利の女神が微笑んでいた。

 フライングのペナルティで、2月GI関東地区選手権以降、走れない日々を過ごしていた大澤。今回の若松が久しぶりの実戦だった。初日1走目がコンマ21、2走目がコンマ18。どうしても、F休み明け1節目だけに今節は鋭いスタートを連発するわけにはいかなかった。足かせは確かにあった。

 ただ大澤の乗る36号機はよく噴いた。スタート我慢しても展開は突けるし、その動きは軽快だった。きっちりと予選突破、そして準優もさばいて2着確保。ファイナルへの切符も掴み取ってみせた。

 優勝戦メンバーの中で、大澤の一節平均スタート順は5番手。対戦相手達の中にはゼロ台連発している選手もいた。対してフライング持ち。しかも枠番は5。外コース濃厚。さすがにここは不利な要素が多かった。だが、それでも、悲観せず、ベテランらしく慌てず騒がず。最終日も自分のモーターと向き合いながら、調整作業を続ける大澤がいた。外枠でもチャンスが生まれたら、その一瞬を確実に射抜くために。「(昼の)試運転の時は回転合ってなかったけど、夜にはピッタリ合わせることができました」。戦闘準備は整っていた。

 V戦本番は進入が乱れていた。スタート展示が124/356。本番が143/256。4号艇中岡正彦が前付けに動いて、それに対して1号艇の山口達也が意地の抵抗。冷静さを欠くような感じで流れ込み、練習と起こし位置が変わってしまっていた。それと、スタート展示ではダッシュのカド位置を取っていた3号艇の河野大は、本番で急に3コースに入り込み、どこか浮き足立つような感じ。2号艇の田中孝明はダッシュ発進に。この若手2人も起こし位置がS展示と大きく変わった。

 結局、起こし位置を変えず、動乱を横目に落ち着いてスタートに臨めたのは5号艇の大澤と、6号艇の山田雄太の2人だけだった。

 流れ込んだ1、2コース両者は痛恨のフライング失格。3、4コースの若手2人はスピードがイマイチ乗れていないスタート。逆に、5コースの大澤は勢い良くスタートを切ってグイッとのぞいていく。F艇以外ではトップから2番手という好スタートでもあった。そうして、センター2人の外を豪快な旋回でブン回して、イン先マイした山口の後ろにきっちりつける。山口はFなのでコースから消える。黄色カポックの前が一気に開ける。大澤が先頭に。スポットライトはこの男に向いた。

 1周2マークは内から110期の河野が急角度で突っ込んできていたが、75期の大澤に動揺は感じなかった。絶妙な全速ターンを繰り出して交わす。「他のどの人より調整は合っていたと思います。いいエンジンでした」。抜群に仕上がっていた相棒機。足元をすくわれたり、抜かれるはずはない。勝負アリ! あとは一人旅。「無理はせず、優勝したい」。そう戦前に語っていたが、まさにその通り。コース取りもスタートも決して無理せず、泰然自若に戦って勝利。これが今年最初のVとなった。

 ウィニングランは多くの観衆の前で楽しんだ。表情は柔らかかった。「(F事故レース後だが)あんなにお客さんがいるとは思わなかったですね。手を振ってくれて嬉しかったです」と大澤。それは優勝戦の彼の走りに魅了された人が多かった証でもあった。

 F休みで走れない期間もあったが、それも消化。いきなり優勝も飾り、リズム良く次走は大村一般戦へ向かう。「走れることに感謝して、1走1走頑張りたいと思います」。40歳。不惑。今、艇界話題のニュージェネレーションのように大きな野望などは語らない。だが、渋く1つの仕事をこなして帰るこんなベテランも、また格好良かった。




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(文:吉川)

日目 12R優勝戦 レース結果

登番 名前 タイム 決まり手
スリット ST

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