若松ボートの「“わ“の心で被災者へ! 〜熊本地震被災地支援競走〜 日本トーター杯MBP北九州MD開設10周年記念競走 」は13日、優勝戦が行われた。2コースからスタートを切った2号艇の渡辺浩司 (32歳=福岡)が、イン先マイの打越晶を見事に差し切り快勝。なんと今年早くも4度目のVを飾った。さらに現在9節連続優出中と絶好調。この男の快進撃、今後も注目だ。
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インから先マイの打越を、ばっさりと差し切って、黒いカポックが堂々と先頭に立った。
渡辺、早くも今年4V達成の瞬間だった。
ピットに戻ってきた打越が「そんなに差されるターンだった?」と首をひねった。
インの選手が逃げた! と思っても、渡辺がそうはさせない。不気味なまでの強さが今のこの男にはある。
とにかく目を見張る好調っぷりだ。
「出来過ぎでしょう?」
ウィニングランを走ってからピットに帰ってきた渡辺は、謙遜しながらそう言った。
ただ、隠せない充実感は漂っていた。
3Vで乗り込んできた今節。若松前回戦は優勝戦2着だったので、今度はリベンジの優勝に期待がかかったが、本当にそれをやってのけてしまった。
しかも前回で引いたモーターを、もう一度今節引き当てるというミラクルを起こしてである。前回乗っているので、調整も手の内だった。
これが今、艇界でも屈指の好調男の運気なのか。前検の時点で、すでに流れは渡辺にあったのだ。
ただ、運一本で9節連続優出や今年4Vは到底できない。「ゲン担ぎなどは全くやらないんですよ」と渡辺も言う。
好調要因は1つ。
渡辺に強い意識があるからだ。「毎節、とにかく予選得点トップになるように走っています。モチベーションを高くもっていることが、(好調に)つながっていると思います」。
予選トップか、または予選上位で通過して、準優を内枠で乗って勝って、優勝戦も有利な内枠に乗る。これが渡辺はできている。
今年は一体何Vを積み重ねるのか。楽しみは広がる。
ただ、最近はレースレースの日々で疲れもある。「走りっぱなしなんですよ」と愚痴もこぼした。だが、休みの日は家族と過ごすことが楽しみで、それが休息になると言う。
家族とのリラックスした時間を過ごして、また次節の戦いへ。
「とりあえず5Vを目指します」
目標を尋ねると、クールなイケメンは、そう答えた。
5Vは通過点であろう。それ以上のVを取ってくるような気配を感じさせる。それが今のこの男だ。
“ 昨年0V”だったというのが、信じられない。
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(文:吉川)
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枠 | スリット | ST |
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