予選18番目の男、頂点を取る! 若松ボートの「夜王シリーズ第1戦西日本スポーツ杯ナイター王決定戦」は23日に優勝戦が行われた。3コースから発進した3号艇の森岡満郎(41歳=岡山)が、イン先マイの1号艇・佐藤大介の懐にマクリ差しで切り込み、続く2マークを先頭ターン。ここで単独先頭に立ち1着ゴール。予選は18位だったが、準優と優勝戦で連日上位陣を撃破。今年初、若松でも初Vを飾り、笑みをこぼした。
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3連単、15万600円。前日の準優11R。先頭でゴールラインに到着したのは、人気をかぶった白でも黒でもなく、緑のカポックだった。払戻金には、強烈な6ケタの数字が並んでいた。
穴党狂喜乱舞のこの波乱を演出したのは、森岡だった。5コースから目の覚める鮮烈なマクリ差しで展開をとらえ、勝利した。予選18位で6号艇だったが、その不利枠もはねのけ、優勝戦への切符を掴み取ったのである。準優3カードで、この森岡のインパクトは1番だった。
もう森岡の勢いは止まらなかった。
優勝戦は3号艇。3コースから発進。インから先マイする1号艇の佐藤の懐に、差しを繰り出した。これまた絶妙なマクリ差しで飛び込み、佐藤の内側に艇先をねじ込んだ。佐藤が内側へ絞めてきて艇がガツンとぶつかり合うも、森岡はひかない。外には決して退かない。最内のポジションを守った。続く1周2マーク。森岡が今度は先マイ。窮屈な旋回だったが、この2マークのターンで単独先頭へ立った。そのまま首位を守りながら周回を重ねてゴールイン。下克上を見事にやってのけ、頂点に立った。
今年初、若松でも初のV。
当地初というのが意外だった。過去7節で6優出。森岡は驚異的に若松と水の合う男なのである。
「(若松は)よく優出させてもらっています。相性がいいです。また呼んでください」。嬉しそうにそう語り、帰路についた。
若松で景気よく勢いをつけた森岡に今夏は注目だ。
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【田中堅 あと一歩】
自身初Vを目指して戦った田中堅は2着。惜しくもトップはとれなかった。それでも、3周2マークでは先頭の森岡に急接近した。上がりタイムは、森岡が1分51秒2。田中が1分51秒6だった。ゴールまであきらめない田中の走りが確かにそこにあった。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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枠 | スリット | ST |
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