若松ボートの「サッポロビールカップ」は6日に優勝戦が行われた。1号艇の濱本優一(32歳=大阪)がインを守り、1人だけゼロ台の見事なトップスタートを切り1マーク先マイして先頭へ。2番手追撃の3号艇・廣中良一に粘られたが、2周目2マークで完全に振り切り1着ゴール。昨年10月以来、自身2度目の美酒を味わった。
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4、5、6号艇のSG覇者3人のコース取りは注目されたが、内枠3人も枠主張。全艇スローでの発進となった優勝戦。
「インは絶対に取るつもりでした」と1号艇の濱本。たとえ対戦相手の誰がどう動いてこようが、強い意思があった。
当日、インを想定した練習も100m起こしを中心に、きっちりと行っていた。準備は怠らなかった。
それが結果に出た。スタート展示でコンマ08の好タイミングを残したかと思えば、緊張感高まる本番レースも全くそれと同じコンマ08のタイミングだった。
スタートに対しての集中力は、このレースの6人の中で間違いなく一番であったろう。 スリット隊形はインから順にコンマ08、20、27、26、22、21。濱本一人だけゼロ台、他5艇より半艇身は出ていた。
こうなれば1周1マークを先マイ。あのスリットでは、外から握ってくる艇は不在。濱本の懐を狙って差してきた艇を押さえて先頭に立った 。「1マークはしっかり回れたと思います」。
ただ、1周2マークで若干ボートがバタついている間に3号艇の廣中が急接近。1艇身ほど差に詰めよられた。「舟足はちょっと合ってなかったですね。廣中さんに追いかけられて全然余裕はなかったです」と冷や汗。それでも、2周2マークの旋回で決定的な差をつけて勝負あり。自身2度目の優勝へ駆け抜けていったのだった。
優勝戦1号艇というレースはこれが初の体験だったが、見事に結果を残して見せた。ウィニングランから帰ってくると「嬉しいです」と言って目尻を下げた。
昨秋の自身初V後、なかなか優出回数を重ねられず、表情が曇る日々が続いたが、「前節(平和島)で久々に優勝戦に乗って、今日は優勝ができて、リズムに乗れてきました。次もまた頑張ります!」。そう言うと、すっかり表情は晴れていた。
優勝戦1号艇で勝ち、貴重な経験と好リズムをつかんだ濱本。自身3度目のVはすぐ近くなのかもしれない。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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枠 | スリット | ST |
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