若松ボートの「第33回日本モーターボート選手会会長杯 」は10日、優勝戦が行われた。1号艇の渡辺浩司(32歳=福岡)が、インから好スタート決めて1マークを先マイ。誰も寄せ付けない逃げを披露して1着ゴール。前走の常滑に続いて2場所連続Vを飾った。この2節はオール3連対。18走して1着12本、2着1本、3着5本と安定感光らせている。
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インが0.12、2コースが0.19、3コースが0.11。
機力不足を嘆いていた2コース白水勝也が置いていかれ気味で、インの渡辺にとっては隣の壁役不在の嫌なスリット隊形だった。センター勢から丸見えである。
「少し焦りました」。渡辺は息を呑んだ。
それでも、1マークまでにグンと艇を伸ばしていってイン先マイ。今節はインに3回入って負けなし。ここは地元若松、インの回り方は上手い。スリットでは一瞬焦りが生じたものの、1マークのハンドル操作には影響を出さず、いつものように的確にイン旋回を決めた。A1級渡辺の強さがそこにあった。3コースからマクリ差しを狙ってきた作野恒、最内差しの長野壮志郎らを全く寄せ付けない。影さえも踏ませなかった。
1マークで勝負を決めた渡辺は、颯爽とバック直線へ躍り出た。後続はぶっちぎりで突き放している。あとは軽快に3周飛ばしてゴールラインを駆け抜けていったのだった。
道中、渡辺は手応えを感じていた。「舟足は今日が今節で一番良く仕上がっていました」。前検・初日ではそんな目立たなかった21号機だったが、調整してきっちりと優勝戦日に最高の状態にもってきていた。さすがの手腕だった。
これで通算14回目のV。今年は前走の常滑一般戦に続いて2場所連続V。この2節はオール3連対。18走で1着12本、2着1本、3着5本と安定感を光らせている。次は三国一般戦、この流れで3連続Vも可能性はある。
「今年は福岡でSGダービー(10月)がありますから、それを目指しています」
そうきっちりと目標を話す渡辺。今の好調リズムを維持なら、今年は実りの秋が待っていそうだ。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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枠 | スリット | ST |
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