九州地区の強豪が集結して連日熱戦を繰り広げた若松ボートの「GI第64回九州地区選手権競走」は20日に優勝戦が行われた。1号艇の仲谷颯仁(23歳=福岡)がインから一人だけゼロ台の鋭いスタートを切り1周1マークを先マイ。逃げを決めてトップ独走。デビュー約3年3ヶ月で嬉しいGI初優勝を飾った。地元若松での優勝も初。
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進入は134/526。
3号艇の石川真二がピット離れ鋭く2コースに動いてきたが、仲谷はきっちりとインを守り発進。
「深いところから練習しても出て行ってた。(本番の起こしは)思っていたより浅かったです」。起こしに関して特に不安などはなかった。そこから決めたスタートはコンマ04。一人だけゼロ台。のぞく形のトップスタートだった。「気持ちで前にいってましたね」。
2コースの石川がコンマ21と大きくヘコんでいても、問題ない。仲谷は颯爽と1マークを先マイ。3コースからマクリ差し狙った篠崎元志は届かず。バック直線に抜けた白いカポックは、後続艇の距離を2艇身、3艇身と放していって独走。九州の強者たちを退け、見事に先頭ゴール。優勝を飾った。
今節は8戦5勝。初日を連勝で飛び出すと、予選はトップ通過。「足は一番出てたと思います」と自信たっぷりだった39号機を駆り、今節の最若手ながらシリーズを堂々と引っ張り大活躍した。
GIレースは8回目の挑戦で初優勝。デビュー約3年3ヶ月のスピード。「嬉しいです。良かったです。めっちゃ緊張しました」。23歳ははにかみながら、笑みを見せた。
若松水面でも優勝は初。当地はデビュー水面。プロ1走目でFを切る苦い思い出もあったものの、当地の準地元スター(2016)、フレッシュルーキー(2017)に選出されるなど、走る機会も多かった。準地元スター候補の2016年の春に話を聞いた時には「将来はダイナミックなレーサーになりたいです。選手からも、お客さんからも「お、すごいターンをするな」と思われたいです」と話していた。それから約2年。鋭いターンを武器に、ものすごい早さでGIレースの頂点に立った。
レース後、ピットに仲谷が帰ってくると師匠の川上剛が待っていた。強くなって川上さんに恩返しがしたい、と以前話していた仲谷。川上の目の前で、GI優勝を見せることが出来た。目があった師弟は、がっちりと握手をかわしていた。
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(文:吉川)
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