最高の幕開けだーー。若松ボートの「スポーツ報知杯年またぎ特選競走」は2日に優勝戦が行われた。連日安定した着取りで勝ち上がってきた1号艇の岡村慶太(29歳=福岡)が1マークをイン先マイ。マクリも差しも許さず、鮮やかに逃げきり、正月に幸先良く優勝を飾った。昨年は17回の優出に3Vと活躍。今年はさらなる飛躍が期待される。
===
世間は正月休み。そこに好メンバーが勝ち上がってきた優勝戦ということで、若松のスタンドには大勢のファン。注目を集める一戦だった。
発走直前。ボートに乗った1号艇の岡村は、ピットアウトまでの間、一点のことに集中していた。「スタートを決めることだけを考えてました。展示は起こしが早かった。とにかく冷静に、冷静にと思っていました」。
足に不安はなかった。「機力は仕上がっていました」。進入をかき乱す相手もいない。枠なり濃厚。残す課題はスタートのみだった。
本番。岡村はインからコンマ12の好スタートを決めた。大時計に集中して、問題はクリア。「ちょっと様子を見ながら行ったけど、ちゃんといけて良かったです」。2コースの羽野直也も3コースの仲谷颯仁も岡村と同タイミングで横並び。こうなれば、岡村は真っ先に1マークを先マイ。綺麗なインモンキーで航跡を描き、バック直線に先頭で抜けた。後続に目をやると、2番手は仲谷が追いかけてくる。それでも岡村にミスはない。2マークもきっちりと回り、首位を固めて、ここで勝負アリ。あとは独走でゴールラインを通過。強く確かな走りで、当地2回目の優勝を飾った。
レース後、花火の中のウィニングランでファンの声援に応えた。「最高です。若松での優勝は久しぶりです。 今日のイン逃げは100点をつけてもいいと思います」。岡村は嬉しそうに語り、表情を緩めた。
新年に幸先の良い船出だ。
昨年は17回の優出とコンスタントに稼いだ。V回数も3。活躍の年だった。「いいリズムの一年でした。それでも優出を考えると、もっと優勝したかったです」。
2月に30歳になる。福岡支部は、次から次に多くの後輩、そして逸材が出てくる。岡村も負けていられない。これからの目標は「SGに出たいです。羽野、仲谷に負けないように走りたいです」。先月SGデビューを飾ったルーキー2人を意識しながら、そう誓った。岡村の腕なら、いつ大舞台に出てもおかしくないはずだ。
次走は芦屋へ。来月には若松で開催のGI九州地区選手権にも参戦予定だ。2018年、どんなレースを見せてくれるか。注目だ。
===
※この文章を他のホームページ等へ、無断転載することを禁じます。
(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
---|
枠 | スリット | ST |
---|