熱戦を繰り広げた若松ボートの正月レース「スポーツ報知杯新春特選競走」は8日、12Rで優勝戦が行われた。1号艇の池永太(30歳=福岡)が、インから先マイ。対戦相手達を寄せ付けない鉄壁のイン戦を披露して快勝した。当地では4回目の優勝。昨年7Vと大ブレイクした男は、勢いを衰えず、今年も元気に走り出した。
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1着123回。
優勝戦進出15回。
優勝7回。
GI初制覇(三国周年)。
立派な数字がズラリ。昨年の池永の実績である。
本当に太く、たくましくなった。
1着本数は2着の倍以上稼いだ。ピン取り屋。
2016年もきっと1着を量産してくれるのだろう。そんな期待感のある池永の今年の走り始めが今節の若松だった。
初日はドリーム戦1号艇に選ばれた。期待、責任を背負ったが、それに応えるように勝利をあげた。2日目からも堂々とシリーズを引っ張っていく。「今節は優勝するという“強い気持ち”で来た」。そう語る姿は、なんだか少し風格さえ漂いはじめていた。2、3年前の池永なら、そう力強く断言はしなかった。今は違う。この男にはもう、シリーズリーダー格としての自覚があるし、なんといっても自信がみなぎっている。
予選1位通過、準優1号艇イン逃げ1着。見事にVへの王道を歩んで、優勝戦の白カポックに袖を通した。
V戦は誰もコースは動かず、池永はゆったりとインに入った。そこからコンマ07の好スタートを切った。今節はとにかく、コンマ10付近に入れてくるスタートの安定感が抜群だった。「全速でした。勘通りです。インでは負けたくない」。5、6コースが気迫のゼロ台前半スタートを踏み込んできたが、インまでは遠く攻めれず。池永が1マークを先取り。高速ターンで水面に航跡を描く。「余裕を持って回れた」。他艇に全く何もさせずに、イン逃げ。バック直線に抜ければ、 早くも単独先頭。勝負アリ。後続を尻目に悠々と飛ばして、危なげなく勝利を飾ったのだった。
今年の走り始めで満足の結果。「年初めにいいスタートが切れた。若松で優勝できて嬉しい」。レース後は、充実の表情をみせた。
さあ、ここからGI戦線突入、そして3月には初出場のSGクラシックが待っている。
「昨年はいろいろ経験させてもらったし良い1年になった。今年はSGを取れるように頑張っていきたい」
横や後ろは見ない。前だけを見て、池永が走りだした。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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枠 | スリット | ST |
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