若松ボートの「スポーツニッポン杯GW特選競走」は5日に優勝戦が行われた。1番人気に押された1号艇の田頭実(51歳=福岡)が、インから1人だけゼロ台の鋭いスタートを切り、1マークを先マイ。他艇の攻めを寄せつけないイン速攻を披露して完封。人気に応えて今年2回目の優勝を飾った。当地では驚異の15回目の優勝。
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コースは123/456。
インの田頭は、一人だけゼロ台。さすがの鋭い踏み込みでスリットラインを通過。
2、3コースはヘコんでおり、壁役はいなかった。4コースのS巧者・松村敏はコンマ11を切り、内側へじわりと寄せてきていた。
それでも田頭は動じない。慌てず騒がず。1マークをよく見ながら、先マイ。握ってくる松村を寄せつけない。きっちりとインモンキー。バックストレッチへ先頭で抜ける。単独先頭。2マークも先マイ決め、勝負アリ。悠々とゴールラインを駆け抜けていった。
レース後のウィニングラン。丁寧にゆっくりとボートを走らせている田頭の姿があった。ホームプールの勝利をファンと共にたっぷり味わっていた。
水面際には大勢の人が田頭へ手を振っていた。ゴールデンウィーク期間で人は多い。田頭コールも起きていた。手を振っていた人の多くは、田頭を見送り終えると、足早に払い戻し窓口へ向かっていた。窓口には多くの列が作られていた。それが田頭の人気の証であった。
「さすが田頭やな」。東スタンド1階で、白髪のおじさんファン2人組が嬉しそうに感想を話しあっていた。「配当は安いけどなぁ」。笑い合っていた。
本当に、田頭の仕事ぶり、さすがである。
期待集まる初日ドリーム戦を勝ち、予選はトップ通過。7戦6勝で優勝戦1号艇に乗り、横綱相撲で押し切った。
最近の若松優勝戦は、5節連続で1号艇が負けている流れだった。しかし、今日は違う。ワケが違う。1号艇が“田頭”なのだ。若松実績が他と違う。白カポックの負の流れなど、田頭があっさりと断ち切ってみせた。
これで若松水面での通算Vは「15回」となった。ぶっちぎりだ。
「若松では去年のGWから優勝できていなかったので良かった。来月の2日からまた若松を走るので頑張ります」
6月2日からの若松「マクール杯」に参戦予定。
太田和美や平石和男らを迎撃して、16Vを取りに行く。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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枠 | スリット | ST |
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