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(令和5年5月2日)

原田富士男 2マーク逆転差しV! 「今節は楽しかった」


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 若松ボートの「夜王シリーズ第4戦第3回若松個性派王決定戦」は11日に優勝戦が行われた。1号艇の原田富士男(47歳=福岡)が1周1マークをイン先マイ。5コースから市橋卓士がマクリ差しで懐に入ってきて並ばれたものの、2マークで渾身の差しで市橋を捕まえ形勢逆転。2周1マークで突き放して1着ゴール。手に汗握る接戦を制し、今年初の美酒を味わった。個性の強いメンバーが多かった今節は「楽しかった」と振り返った。

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「やっちまったなあ」

 バック直線を走りながら、原田はそう思っていた。

 地元で人気を背負った一戦。1マークはイン先マイしたものの、5コースからマクリ差してきた5号艇に捕まった。徳島の巧者・市橋卓士だった。原田にとって、まさかの展開だった。「1マークは普通に回ったつもりだったし、失敗したというイメージはなかったんですけどね……」。市橋の思い切りの良い差しが“ここしかない”というところに入ってきて、原田のイン逃げは失敗した。

 バック直線では内側に市橋、外側に原田という並び。有利な位置は市橋。だが、それでも、原田は決してあきらめなかった。2マークで先マイする市橋の懐に、渾身の差しハンドルを突き刺した。グサリ。これが見事に決まり市橋の内側へ入った。「もう何も考えず差しました」。無欲で繰り出した一手が形勢をひっくり返した。「足は5番より少し良かったと思う」。続く2周1マーク、原田が先マイ。再び差しを狙った市橋は振り込んで万事休す。ここで原田が単独先頭へ。そのままリードを守って先頭ゴール。劇的逆転でこの一戦を制して今年初優勝を飾った。当地では5回目。「久しぶりに若松で優勝が出来ました」。地元で期待に応え、レース後は目尻を下げた。

 優勝した嬉しさ。さらにそれと、今シリーズ6日間の満足感も原田は感じていた。

「今節は楽しかったですね。楽しくて楽しくてしょうがなかった」

 嬉しそうにそう話した。

 今節は個性派王決定戦と銘打った若松独自の企画シリーズ。全国からインファイターや大外屋を複数集め、さらに当地でこれまで好成績を収めてきたメンツも多くいた。コース動く大嶋一也、今村暢孝、渡邊伸太郎、石川真二、清水紀克。外一本の小川晃司、澤大介。スタートの瀬尾達也、田頭実。SG・GI常連の仲口博崇、市橋、篠崎元志という顔もあった。

 どう見ても一筋縄ではいかない連中の集まりだった。コース取りは初日から乱れに乱れた。枠なり主流の世界はここからは消え去っていた。スローが深くなって、センターやアウトのマクリやマクリ差しも炸裂。準優勝戦は白カポックが全員消えた。高配当もあちこちで出現、穴党は狂喜乱舞した。そんな一節を原田は心から楽しんだのだ。「こういうシリーズは僕らも面白いし、お客さんもきっと面白かったと思う」。そう言ってうなずいた。

 準優で1枠の選手が全員敗退して、予選9位だった原田に優勝戦1号艇が巡ってきたのも、簡単に予測できない今節を象徴しており、おもしろさの一つだったのかもしれない。「まさか1号艇になるとはね。(想定していなかったから)気持ちを集中するのに時間がかかりました」。そう言って少し笑った。

 そんな原田は現在47歳。もうすぐ、今月17日に誕生日を迎え48歳になる。「(この一年間は)2つ目標を立てて走っていました。1つは今年の九州地区選に川上剛、池永太、西山貴浩ら後輩達と出ること。それとマスターズに田頭さんと出ること」。見事、原田自身は九州地区選にもマスターズにも出場が決まっている。「この一年間、色々と課題を持ちながら、自分を追い込みやってきました。その成果は出ましたね」。納得の表情を浮かべた。田頭のマスターズ出場は叶わなかった点は残念そうにもしていたが、その分も原田の力走に期待がかかる。

「地区選もマスターズも出場するだけじゃくて、出るからには活躍したい」

 力強くそう言葉を残した。柔和な顔が、一瞬引き締まった。この2大会に懸ける原田の思いがヒシヒシと伝わってきた。

 まもなく開幕する地区選(16日初日・福岡)。そして初出場となるマスターズ(4月・津)。どんな結果を見せてくれるだろうかーー。

 たとえ“やっちまって”も、すぐさま逆転してみせるしぶとい男の走りは面白く、そして一瞬も目が離せない。


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(文:吉川)

日目 12R優勝戦 レース結果

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