若松ボートの「“わ“の心で被災者へ! 〜熊本地震被災地支援競走〜 ルーキーシリーズ第2戦植木通彦フェニックスカップ」は23日、優勝戦が行われた。断トツ1番人気に押された1号艇の木下翔太(25歳=大阪)がインからきっちりと逃げを決めて優勝。今節唯一のA1級としての参戦だったが、その期待に応え、力の違いをはっきりと見せつけた。これで前場所に続いて2連続V。
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3周2マークも軽快にターンを決めて、ホーム直線へ先頭で帰ってきたのは、やはりこの男だった。
木下翔太、A1級。
今節、たった1人のA1級。
やはり、ルーキー戦では腕が違っていた。
予選トップ通過。そして準優1号艇で1着、優勝戦1号艇に乗艇。Vへの王道を歩んだ。
優勝戦は枠なり2対4。マイペースにインから発進した。決めたスタートタイミングはコンマ11の好ショットだった。「しっかりと練習していたので、気持ちの良いスタートがいけました」と満足顔。3号艇の小坂宗司が3コースカドに引っ張っていたが、「気づいてなかったです。スタートに集中していたので」とサラリ。木下が戦うのは、木下自身。他艇の動向は、まったく問題ではなかった。
スリット隊形はほぼ横並び。こうなればイン断然。白カポックが1マークを先マイ。「舟足は仕上がっていたので余裕がありました」。差し構えの艇も、握ってきた艇も、寄せ付けず。バック直線で早々と単独先頭。イン逃げをきっちりと成功させた。完勝と言っていいのだろう。ただ本人は「ターンマークを綺麗には回れなかった」と反省の弁も口にした。木下が求める高い次元では、まだまだだと言いたげだった。
「もっと練習して、GIの舞台で活躍して、名前を覚えてもらいたい」
昨年唐津のルーキー戦で初優勝を決めたかと思えば、今年4月には、津の周年記念でGI初優出を果たした。好リズムで次々と結果を残していっている。優勝回数は今回の若松を含め通算4Vになった。今年は前場所の徳山一般戦に続いて2V。「 (前回のVがあるから)今日の優勝戦は気負うことなくいけました」。経験を重ねることで、精神的にもたくましくなっているようだった。今年、まだまだ稼ぐはずだ。木下の口から「上の舞台へ」という言葉も聞くようになった。今のレベルでは決して満足しない。向上心で、さらに強くなる。
次走も軽快なターンでスタンドの観衆を沸かせる。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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枠 | スリット | ST |
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