新しくなった東スタンドに大勢のファンが訪れ、盛り上がりを見せた若松ボートの「東スタンドリニューアルオープン記念レース」は6日、12Rで優勝戦が行われた。1号艇の白井英治(39歳=山口)が、インから先マイ。2コースの平山智加が握って攻め、3コースから佐藤大介が差しを狙ってきたが、全く寄せ付けず白井がイン逃げ快勝。今年5回目のVを飾った。
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風も波も穏やかな水面で迎えた優勝戦だった。
進入は1234/56。1号艇の白井は、マイペースにインを取って、スリットラインに突っ込んだ。タイミングはコンマ19。6人の中では5番手のスタート。ただそれでも、他艇もそこまで早い踏み込みはおらず、スリット隊形はほぼ横並び。
こうなれば、白井がコース有利にインから先に1マークへ。スピード旋回を繰り出した。2コースの平山が外を握り、3コースからは佐藤が差しハンドルで白井の懐を狙ってきたが、全く寄せ付けず。バック直線に抜けると単独先頭に立っていた。2番手の位置にいた佐藤には2艇身ほどのリード。そのまま2マークもトップ旋回を決めて完全に勝負アリ。自身通算72回目、今年は5回目の優勝ゴールとなった。
今節は4,3,2,3,2,1,1,1,1着。凡機に悩まされ、序盤は苦戦した。そんな白井を尻目に順調に得点を上げていく実力者は何人かいた。だが、彼らはシリーズ後半で大きな着を取って得点を下げたり、準優で姿を消していった。そうした中で、右肩上がりで調子を上げ、一気に加速したのは白井であった。おそらく、今節の流れはこの男にあった。
レース後、ピットに戻ってきた白井はスタートタイミングを知らされると首をひねった。「コンマ10ぐらいと思った。遅い」。スタート勘のズレが気になったようで、何度か「遅い」とつぶやいた。スタートに関してはまったく満足できないといった思いがありありと伝わってきた。
それでも、表彰が行われトロフィーなどを受け取り、関係者から祝福されると笑みを見せた。若松はSG初制覇の思い出ある水面でもある。 「嬉しいです。また頑張ります」。
次走は徳山GI(9日〜14日)。その徳山で30代を締めくくり、15日には40歳の誕生日。
40代最初のレースは、月末に控えるSGダービー(福岡)の予定だ。
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(文:吉川)
着 | 枠 | 登番 | 名前 | タイム | 決まり手 |
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枠 | スリット | ST |
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